いかがですか?
「言っても言ってもわからないので子どもと衝突してしまう」場合か
「子どもが大変な問題に直面していて今すぐなんとかしたいと焦る」場合ではないでしょうか?
体罰とは
これらの関わりはきっとだれでもやってしまったり、やられた事があるのではないでしょうか?
なぜなら、これらの体罰が「しつけ」「教育」「子育て」の名の下に「しつけのため」「教育のため」「子育てのため」として子どもに対して使われてきたからです。毎日の忙しい子育ての中で無意識に怒ったり叱ったりしていることが、体罰だったりしているのです。
しつけとは子どもが「自分からある種の行動を止めることに気づけるように、大人が支えていく」行為です。
体罰は大人が「大人が納得できない子どもの行動を、子どもにやめさせる」ための行為です。
体罰はその瞬間の行動を止めるだけのものです。その瞬間は体罰の方が効力があります。ただあくまでもその時だけです。繰り返せば体罰はどんどんエスカレートして行きます。
子どものこころには恐怖心と不安感と自尊心の低下しか残りません。
しつけは子どもの気づきを育てるものです。
その瞬間に困った行動が止まるわけではありませんからとても時間がかかるし親はしんどいはずです。〇〇してはいけません!と叫んでお尻をバシッと叩いたり、頭をコツンとしたりする前に、なんでうちの子はこんな困った行動をするのかと考えていきます。そして困った行動の代わりに何をすれば良いかを気づけるように関わっていきます。
子どもの困った行動は大人が大変です。でも本当は困っているのは子どもなんです。
この場面でどうしたらいいのかわからないのです。
あれこんなフレーズ前にも書いた気がします。そうです!
別のコラムで「本当は困っているのはこどもなんだよ」「そんな時こうやってみて…」を書いていました。今思えばまさにこれが「しつけ」の基本だったと改めて感じています。
みなさん、子どもたちが気づけるような「しつけ」をやってみましょう。
今年は暖かい静岡でも雪が積もったりとっても寒い冬でしたね。3月に入っても中々春らしい気配は感じられないのですが、それでも少しずつ木々の芽も膨らんできました。卒園、卒業を迎えるみなさん御卒園御卒業おめでとうございます。また4月から始まる幼稚園、小学校の生活を楽しみにされていることでしょう。ワクワクしながらあれこれ準備を進めておられることと思います。今日はそんなワクワクしたお話ではなく、入園、入学の前に一人でできるようにならなくてはならないと焦っているかもしれないお母さんに向けての「今これだけやっておけば大丈夫だよ」のお話ししたいと思います。
今までまで自分のペースでやってきたのに急に、幼稚園に入るのだから洋服を一人で着られるようにならなくてはいけない!トイレが上手にできなくてはならない!小学校に入るのだから一人で支度ができなくてはならない!急にわけのわからない幼稚園や小学校にいかなくてはならない(失礼)!大好きなお母さんと離される!苦手の食べ物を食べなさいといわれる!子ども達には夏すぎから急に「⚪️⚪️ができていなければならない」というプレッシャーがかかってしまうものです。元々子どもたちは、これから楽しいことがあるから今の辛いことを頑張るという発想はまだ苦手です。できなくて叱られることが続くと、できない自分が惨めなのでいっそ何もしない方が惨めにはならないこともしっています。一方大人は「これができないと集団生活で困る」「これからつらい思いをするとかわいそうだから」と子どものために頑張ってしまうのですが、逆に子ども達にとっては、できない不安、叱られる不安、硬い表情のお母さんに不安でいっぱいになってしまうのです。でも褒められることは大好きですから、褒められればやる気も出てきます。
入園入学までにあと一ヶ月もないのに、こんなままで大丈夫かしらと不安になると思います。でも大丈夫です。出来ないことを叱りながら頑張るよりは、今できることをしっかり褒めて、本人に気づかれないように少しずつ出来ることを増やしていくことが大切です。根気強く今出来ることを繰り返すことを続けていることが、まだ見ぬ将来に不安を感じ焦るよりもずっと大切です。
たとえばボタンがどうしてとめられない、ズボンが膝まで上げないとはけない、シャツにどうしても頭を入れられない。最初から最後まで一人でりでできることが目標なのですが、まずは出来ないところは助けてあげてください。手伝うと癖になったり甘えたりするんじゃないの?と心配されるのですが、できない経験ばかり繰り返し褒められない状態の方が「どうせできないからやりたくない」という癖になってしまいます。ボタンをとめることをやって見ましょう。お母さんは子どもの後ろにまわり、子どもを背中から包み込むようにして子供の手を取り、一緒にボタンを止めて行きます。そして最後のボタンは子どもに一人でつまませボタンホールからお母さんがボタンを押し出してあげましょう。本当はお母さんがボタンを押し出したのですが、子どもは自分でできたと感じます。できた喜び、褒められる喜びを親子で楽しめるはずです。褒められるとまたやりたがります。一人でできる日も近いでしょう。
おとなしく怖がりで、初めての場所や人の多いところが苦手は子どもさんいらっしゃいますよね。多分なれるからと無理やり苦手な場面に連れて行かれることもありますよね。こんな子どもたちの気持ちを考えてみてください。じきに慣れるって思っているには大人の思い込みで、本当に不安で怖いのだと思います。どうしていたらいいのかわからないので泣いたり暴れたりするのだと思います。こんな子どもさんは入園入学までの1ヶ月で何度でも幼稚園や小学校に遊びに行って見てください。先生や事務の方々とも会話してここの大人は私の味方だと安心させてあげてください。その時お母さんは少し離れて子どもの遊びを見守ってあげましょう。この場所に来ても、離れていてもお母さんは待っててくれると安心させてあげましょう。
お父さんお母さんが一生懸命大切に育てて来られたおこさんです。自分の子どもを周囲と比べるのではなく、今出来ている当たり前のことをしっかり褒めてあげてください。昨日できなかったことが今日は出来るようになるでしょう。この繰り返しが将来につながります。
あせらない、あせらせない。
なぜ「早寝 早起き 朝ごはん」が必要なのでしょう?
数年前からよく「早寝 早起き 朝ごはん」と言われています。大切な事だとわかっていても実際にやるのはそんなに簡単なことではないと思います。早寝させよう!と思うけど子どもが言うことを聞かないのでついついそのまま。いけないなと思うけど父親もテレビが好きで親子でずーっとみてしまう。寝不足だけど、朝遅くまで寝たりお昼寝すれば睡眠不足は解消できる。色々な意見が聞こえてきます。今回は「なぜ早寝早起き朝ごはんが必要なのか」「早寝早起き朝ごはんが出来なかったら体とこころにどんな悪影響があるか」「早寝早起き朝ごはんのために何を頑張るか」をお話ししましょう。
私たち身体の中にある生体時計は1日25時間で動いています。ですから昨日より1時間遅くまで寝て、1時間遅くまで起きている方が楽な体の仕組みになっています。でもヒトは約24時間を1日とする「地球のリズム」の上で生活しなければなりませんから生体時計を毎朝調節する必要が出てきます。このため脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という時計遺伝子のあるところで、朝の光を認識することによって生体時計の調節が行われています。毎朝太陽の光を浴びることで脳の生体時計をリセットしているのです。ところが朝の光とは逆に夜中の光には、生体時計の周期を長くする働きがあります。夜になっても明るいと生体時計がまだ「昼」と勘違いするのでしょう。ヒトは朝の光を浴びると生体時計と地球時間のズレをリセットし、逆に夜に光を浴びるとこのズレが大きくなるように作られているのですね。
図2:脳と生体時計
「家庭で地域で学校でみんなで 早寝早起き朝ごはん」
子どもの生活リズム向上ハンドブック 文部科学省
睡眠に関係するものは生体時計のリセットだけではありません。神経やホルモン、神経伝達物質などなど様々なリズムを組み合わせて体のリズムができているのです。(表1)
体を車に例えながらお話ししましょう。
朝、部屋のカーテンを開け朝の光を浴びて早起きをしましょう。夜スムーズに眠りをさそい、体の細胞を修復してくれるメラトニンが14~16時間後に分泌開始する予約が入ります。交感神経も活動を始め体温が上がり体の細胞にスイッチが入ります。体のエンジンがかかったら、ガソリンになる朝食を食べましょう。自分に合った量でかまいません。とりあえずなんでもかまいません大切なのは毎日ちゃんと食べることです。エンジンがかかりガソリンも満タンになった車、体を今度はしっかり動かしましょう。しっかり活動するためにアクセルとなる交感神経はしっかり働き、がんばるホルモン、1日の活動というストレスに備えるコルチコステロイドもたくさん出てくれます。ガソリンがなければアクセルが入りません。
だから朝ごはんは大切なんですね。
さらに昼間活発に活動することでセロトニンがたくさん分泌されます。セロトニンは気持ちを穏やかにさせ、いろんなことがあってもイライラせずに解決していくチカラをくれます。
もめ事が少なくなれば叱られることも少なくなり、褒められることも増えるでしょう。誰でも褒められることは気分が良いはずです。充実感と自分にちょっぴり自信がもてる一日になるはずです。昼間たくさん体と頭脳を使えばお腹がすきます。心地よい疲れも得られるでしょう。
一日走った車、体は夕方から疲れをとり細胞の傷を修復するためにギアを下げて行きます。車、体のブレーキ副交感神経が活発になり、気持ちも身体もリラックス出来るように準備が始まります。修復のホルモンであるメラトニンが予約時間が来て少しずつ分泌されます。メラトニンは暗くなることで分泌されますからテレビやゲームやスマートフォンの明るい光でさえ影響があります。夕食後の過ごし方はとても大切だと思います。早寝ができると、体内時計をリセットする2~3時間前に眠っていることになりますから、成長ホルモンがしっかり分泌されます。体の成長を促し脂肪も分解されます。副交感神経も活動をはじめます。血液はおだやかにお腹に集まり、ウンチを肛門に送ります。そして時計をリセットして良い睡眠ができます。しっかり眠って、また朝の光を浴びて早起きができるのです。
表1:体のリズムに関係するホルモン、神経伝達物質、自律神経
「家庭で地域で学校でみんなで 早寝早起き朝ごはん」
子どもの生活リズム向上ハンドブック 文部科学省
睡眠の習慣がきちんと身につかないと、様々な困ったことがおこってきます。
睡眠不足や不規則な睡眠リズムは、イライラする、攻撃性が高まる、無表情になる、注意力が散漫になるなど情緒面で影響が出ます。また年齢が低いと攻撃性や衝動性として現れ、年齢が高いとうつ傾向として現れやすいです。睡眠リズムが崩れることで夜になってもなかなかねむれず、自然とテレビやスマートフォンの明るい光を浴び続けてしまうことになります。こうなるとますます眠れない状態が続き睡眠障害と言えます。さらに頭痛、倦怠感、食欲低下、肩こり、腹痛、気持ちがふさぐなど慢性疲労状態となってしまうと不登校につながります。
学校生活でも、睡眠不足で朝なかなか起きられない子どもは忘れ物が多い、叱られる回数が多い、不注意な場面が多い傾向にあります。学習面でも睡眠不足と学力には関連性がありそうです。
また睡眠不足の子どもに肥満が多い傾向もみられており、心身の健康に影響が出ることがおわかりいただけると思います。
昔から早寝早起きと言われています。おじいちゃんおばあちゃんが言っていたことはちゃんと科学的な根拠があったんですね。すごいな。
社会全体が昼夜問わず働き続け、24時間コンビニ、ビデオショップ、ファミレスが街にあふれています。テレビやインターネット、携帯、ゲームなど昼夜関係なくまばゆい明かりと情報の嵐の中で時間の感覚を忘れてのめり込む。こんな生活が当たり前の時代になりました。便利になった代わりに人間として忘れてきたものもたくさんあるように思います。お父さんの帰りが遅く、なんとなく遅くまでテレビがついている家庭が多くなりました。遅くまでテレビがついている家庭ほど子どもたちは夜ふかしになっています。
現在子育て中のお父さんお母さんは、生まれた時からテレビがあり、子どもの頃にはゲームがありました。今の子どもたちと同じです。ゲームにインターネット、スマートフォンに長く接触することで、大人も子どもも室内で体を使うことなく過ごしてしまいます。しかも多くの場合一人で孤独に画面と向き合うことなります。同じ部屋にいるのに、家族で視線を合わせて言葉を交わすことなく長時間過ごしてしまいます。残念ながら今の子どもたちは赤ちゃんの時からメデイアにさらされているので大人以上に大変な時代になりました。子どものために、まず大人が夜ふかしをやめ、メデイアとの上手な付き合い方のルールをつくり、子どもとの大切な時間を楽しみましょう。
出来ることから無理せず一歩づつ、まずは早起きからはじめましょう
秋から冬にかけて、まず朝晩の温度差が大きくなりますね。そのため子どもたちは鼻水を出して、冷たい空気が直接体に入らないように防御します。そして鼻水はウィルスやばい菌を包み込み体内に入らない仕事をしています。鼻水が増えると喉に落ちるので、ぜろぜろしたり少し咳き込んだりします。ただ元気で食欲もあり、夜も眠れているようであれば心配はありませんよ。
子どもは新陳代謝が活発ですから、大人が思うほど寒がりではありません。でも空気がキリッと冷たくなると鼻水が出やすくなります。朝や眠る時は、少し暖かくするといいでしょう。ただ元気に動き回ったり、深く眠ってしまえば暖房は控えめで良いと思います。
でも乾燥は子供も大の苦手です。肌も乾燥するし、喉もゴロゴロするし。
加湿は大切ですね。
外と室内の温度差、湿度差気になりますよね。でも子どもは新陳代謝が活発で大人が思うほど寒がりではありません。逆にたくさん着込んでしまうことで汗をかいて冷えてしまうことが多いのです。外は寒いから下着からたくさん着込んでしまうと、活発に動く子供たちにはコロコロして動きにくいし、汗ばんで薄着にする時に大変になってしまいます。
コートなど脱いだりきたりしやすいもので調節すると良いでしょう。
寒い気候に慣れるまでは少し暖かい脱ぎ着しやすい服装で過ごしましょう。寒さに慣れてきたら大人より一枚少ない服装で大丈夫です。皮膚が寒暖の差を感じることで自律神経が鍛えられ、自分の力で季節の変化に対応できるようになるからです。厚着をすると環境の変化を皮膚が感じる力が育たなくなり、結局いつまでも適応できなくなってしまいます。
でもじゃあはじめから薄着でがんばる!!はまだ乳幼児には辛いかな。
少しづつ 少しづつ
外は乾燥するのでこまめの水分摂取を心がけましょう。湿度が下がるとインフルエンザを代表とするウィルスの活動が活発になります。加えてウィルスや細菌感染を最初にブロックする喉や鼻の粘膜は乾燥に弱いので、寒くなると防衛力も下がり、カゼをひきやすくなるわけです。たかがうがいされどうがいです。うがいが上手にできない子どもは水を飲むだけでも結構です。
急に寒くなりました。
子どもは元気だけど鼻水が出ているから外で遊んじゃいけないのかな?
夜も眠れるし食欲もあるけど時々少し咳をしているから安静にしないと治らない?
お母さんは悩むところでしょう。先にも話しましたが子どもにとって鼻水は寒い冬を乗り切るための最大の武器なのです。少し鼻水があったり少し咳をするくらいで日常の生活はいつもと変らないのであれば、外遊びはかまわないと思います。ただし鼻水が増えて咳き込むことが多くなり、食事が取りにくい、食欲が減ってきた、お昼寝や夜に咳き込んでいるようであれば、たとえ元気であっても生活に影響が出ているのでおうちでゆっくりしましょう。場合によっては小児科を受診しましょう。
外と室内の温度差、湿度差にも気を付けて。コートなど脱いだりきたりしやすいもので調節すると良いでしょう。寒いだろうと下着から着込むと面倒くさくなりますよ。外は乾燥するのでこまめの水分摂取を心がけましょう。
落ち着きがなく常に動き回っている子。お友達にすぐ噛み付いたりつねったりする子。
大人の言うことをまったく聞かない子。乱暴な子。人の嫌がることを平気で言う子。
お友達のおもちゃを無理やり取り上げる子。スーパーで走り回りいつも迷子になる子。
欲しいものがあると周囲を気にせずだだをこねる子。初めての場所を怖がったり、固まったり泣いたりしてなかなか仲間に入れない子。
やって欲しくないことが出てくる出てくる・・・
子育てにイライラします。子育てが嫌になります。たぶん。
我が子がこんな行動を繰り返す時、お父さんお母さんは「困った子」「育てにくい子」と感じてしまいます。なぜ育てにくいと感じるのでしょうか。
それはお父さんお母さんがどのように対応したらよいのかわからないからです。
大人は子どもの行動が「わざとやっている」ように見えるものです。何度しかっても繰り返すので「なんでわからないのか」とついつい言葉はきつくなり、どんどん強く厳しくしかり続けてしまいます。また周囲からもお父さんお母さんに対して、「しつけができていない」「親が甘やかすから言うことをきかないんだ」などと言われてしまうことが多くなり、ますますお父さんお母さんは追い込まれてしまいます。
実は幼児期には「わざと」やっていることは少ないのです。子どもは言われていることがよくわからないでやっていたり、どうしていれば良いのかわからなくて「うっかり」やってしまうことがよくあるんです。あまり考えずに意識せずに、とりあえずやってる行動でいつもしかられるのであるとしたら、子ども達はなんで叱られているのか理由もわからず、どう直したらいいかなんてわからないはずです。
もしかしたら子どもたちこそ「困って」いるのかもしれないと思いませんか?混乱してるって思いませんか?
大人が喜んでくれるように甘えたくても甘え方がわからないのかもしれない?
育てにくさを感じたときチョットこんな風に考えてみてください。
大人の言う「困った子」は「困っている子」なのかもしれないってね。
育てにくさを感じたとき、まずお子さんをよく観察してみてください。
「なんでこんな行動をするのだろう」と子ども目線で考えてみましょう。
とりあえず観察してみると「子どもが何に困っているのか」見えてくるものです。
困っていることに寄り添えばきっと子どもは変わってきます。