2020−2021年のシーズンは日本のみならず世界各国でもインフルエンザは流行しませんでした。
これは新型コロナ対策として、世界中が入国制限やロックダウンを実施した影響が大きいと言われています。
そして昨年から今年にかけても(2021−2022年)日本ではインフルエンザの流行がありませんでしたから、日本は2年間インフルエンザの流行がない異常な事態となりました。
ところが世界ではA香港型の流行が見られていました。
特に今年5月末からオーストラリアでは急増しました。
しかし各国でオミクロン株が流行すると何らかのメカニズムでインフルエンザの流行が一時的に抑えられていたのです。
オミクロン株が出現しなければインフルエンザが大流行した可能性もあったのです。
日本もwithコロナの生活が始まりました。
入国制限も緩和されています。
2シーズンにわたりインフルエンザ流行が全くなかった日本は、今年はインフルエンザ流行に警戒しなくてはなりません。
特に現在3歳未満の乳幼児はほとんど免疫が無いと考えられています。
高齢者やハイリスクの方だけでなく、多くの方々がインフルエンザワクチンを接種することが大切です。
今年度静岡県では平成31年4月2日以降に生まれた6か月〜3歳の乳幼児対象に費用助成があります。
詳しくは当院におたずねください。
新型コロナ感染症拡大に伴い感染者を一人でも増やさないために「stay home~おうちにいましょう」と皆さんがんばっています。子ども達も休校、休園が続いています。家だけで生活しなければならない時間が長くなると、子ども達だけでなく親もストレスがたまり不安になっています。いままで許せていたこどもの行動がゆるせなくなり親子でイライラする様になります。以前だったら出さないような大きな声を出したり、残念ながら手をあげてしまうこともあるでしょう。毎日の生活が追い込まれれば、愛情たっぷりの食事なんて夢の世界かもしれません。子ども達だけでなく大人達も新型コロナウィルス感染症でこころのバランスがおかしくなってきているのではないでしょうか。
できれば病院、診療所は近寄りたくないなと思います。おうちにいましょう!のこんな時期に、わざわざ「こころの相談」を再開するのは本当に大丈夫なんだろうか?「こころ」より命にかかわる新型コロナに専念する方が大切なんじゃないか?正直、本当に悩みました。でもこんな時期だからこそ、親子のこころに寄り添う場所があってもよいのではないかと決心して、しばらく中止させていただきました初診予約を再開いたします。一般診療と診療時間をわけて、密をさけて診察をお待ちいただけるように配慮して、感染予防対策(アルコール消毒、換気、空気清浄)を行いながら相談を受けたいと思います。
こころの外来」が子ども達とその保護者の方々のお役に立てれば嬉しいです。
渕上 佐智子